日本には古来から生け花という文化があり、華道という名家にも代表されるように、華を陳列することにとどまらない、空間を演出する専門家として華道家が存在します。
最近の時代の流れもあり、求道的な華道といった厳格なしきたりのなかで追い求めるものとはまた異なった、一つの華を用いた様々な空間のトータルコーディネート、イベントの重要な要素としてフラワーアレンジメントという言葉は、「花を生ける」ことの芸術性とキャッチーさを現代風に演出した一つの言葉といえるでしょう。
フラワーアレンジメントの資格としてメジャー/有名なのは、日本ではDiplomaFloristAssociation(DFA)というフラワーアレンジャー専門の協会が開催している、DFAライセンスと呼ばれる資格試験です。
オランダの農水省によって認定された国家資格であり、DFA1、ADFA、MASTR3があります。
これらの試験に合格することで、教室がすぐに開けるほか、世界的にもしっかりと一フローリストとして認定されることとなります。
DFAフローリストの資格は、生け花やプリザーブドを含むフラワーアレンジの経験が5年以上ある者、海外のディプロマを取得しているものなどを対象に行われる試験であり、出身校やスクールは問わないのが原則です。
内容は、ベースアレンジメント、テーブルデコレーション、ハンドタイドブーケ、ウォールデコレーション、オブジェデコレーション、ディッシュ/プレートアレンジメント、ブライダルブーケ、コサージュ、ヒューネラルデコレーションの9つのうち5つを選択して、制限時間250分以内に制作をする形となります。
ライセンス校であれば、2科目、3科目と2日に分けて試験が受けられますが、それ以外の場合は、試験日に5科目すべてを行う必要があります。
審査員は認定資格をもったオランダ人を含み、本国と同スタイルでの審査となります。
一つのコンセプトにつき10点満点であり、内訳としてテクニックとデザインがそれぞれ5点ずつを占めます。合計点6点以上が合格であり、それ以下は再試験となります。
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試験受講に当たっての特定の要件はありませんが、完全に技術と感性がものをいう資格であることから、難易度は決して簡単とはいえません。
本当に花が好きで取得したい人のみ受講するため、当然ながら合格率は高いといえます。
しかし、年収的にはフローリストは、日本において地位がまだまだひくく、満足に稼げるものではないといえるでしょう。
技術と感性が中心となるため、必要な作法を除いて、勉強時間には差が出るため、一概には言えません。
試験の費用としては、5科目分の花材費を含み73500円とかなり高額であることがあげられ、これが合格率の高さとなっています。
やはり、本当に花が好きで、正式な認定資格がほしい人が取得する資格といえるでしょう。独学でもいけますが、やはり基本作法などを知らないと難しいはずです。
ディプロマコースのレッスンは、スクールによってピンきりですが、10万単位の費用がかかることを考えると、かなり取得までに年月がかかり、また最終的に試験を受ける人が厳選されることがわかるでしょう。
DFA1の資格に合格するためには、まずは9つあるシチュエーションの内、どの課題を選択するのかをあらかじめ決め、それを元に正しい、その世界で決められたアレンジメント手法をはじめ、情報収集をしていくのが合理的でしょう。
もともと受講する人が少ないこともあり、収集が難航しますから、そのために単発のスクール講座に入って情報だけもらってくる、というのも効果的といえます。
また、インターネットで様々なスクールの情報を調べたり、DFAについて解説した本などを熟読し、基本を抑えつつ、技術を身に付けていく必要があります。
20代2010年合格
フローリストを目指し、認定校で講座を取っていたので、始めの2コンセプトはスクールの講座内で合格を頂いていました。
残り3コンセプトでしたが、時間はたっぷりありましたし、日ごろから講師の方にしっかりと教えていただけたので、難なく合格できました。
私は大丈夫でしたが、やはりセンスがものをいうのだと、他の受験者を見て改めて痛感しました。
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難易度 | 優しい |
---|---|
合格率 | 70% |
年収 | 300万円 |
勉強時間 | 300時間 |
試験日 | 年1回11月 |