怪我をしたり、具合が悪いとき、私達は病院にかかります。
メインで診察をして薬の処方などの指示を出すのはお医者さんですが、
その後のたてば入院中のケアは、看護師が主に担当することになります。
以前は医療措置の補助が主な目的だった看護師ですが、医療の高度化により、
若干その役割も変化してきています。
医師が病気そのものにアプローチするのに対し、
看護師は患者さんに起こっている反応、言動、環境にアプローチすることで、
治療の効果を助け患者さんに寄り添いサポートするのが仕事です。
またそこで得た結果を分析し医師を含めた他業種と協業していくチーム医療の一員として動いていきます。
最近では病院外でも、企業の中や市役所、さまざまな公的機関などが見られるようになりました。
看護師の資格は、主に正看護師と準看護師の2つに分けられます。
正看護師は、指定の看護学校、看護専門高等学校の教育コース(主に3年制)または看護学部や看護学科のある大学で4年間規定の単位を修めたものが、正看護師国家試験の受験資格を得られます。以前は大学の4年次を履修すると自動的に、
保健師という地域医療の要となる資格試験の権利
助産師という分娩時のケアとモニタリングが可能となる資格が得られましたが、
現在ではその専門性の高まりにより、保健師、助産師共に大学院の専門コースとして履修が推奨される傾向にあります。
準看護師は、看護学校の2年制を経ることによって受験資格が得られるものですが、
正看護師と比べて主に技術が中心であり、看護に必要な観察ポイントやケアの構築、
といった部分が一般的には準看護師の教育には含まれないため、
業務の内容に差が出てきます。
国の方針としても準看護師を廃止する方向性であるため、
今後は正看護師を目指すのがよいかもしれません。
受験地は双方とも全国の主要11都道府県で開催されます。
それぞれの国家試験にパスすることで、晴れて正看護師、準看護師といった資格を名乗れるようになります。
主に正看護師の国家試験について記述していきます。
看護師の国家試験は年一回、2月の第3日曜日に行われます。
試験内容としては、生化学、生理学、解剖学、薬学を含む人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進、健康支援と社会保障制度、そして各分野として基礎、成人、老年、小児、母性、精神、在宅、統合と、実践といった幅広い範囲から出題されます。
これに加え、現在では保健統計や看護管理といった分野の問題も多く出題されます。
試験は午前と午後に分かれ、午前と午後それぞれで、四肢および五肢択一の必修25問。
四肢および五肢択一または択二の一般問題65問と状況設定問題30問の計120問。
あわせて240問が科されます。
年度または難易度にもよりますが、基本的に必修が50点中40点以上。
一般と状況設定問題が250点満点中160点前後、つまり6割強が合格基準となります。
試験はすべてマーク式で行われます。
スポンサードリンク
難易度としては、地道にやればそこまで難しいことはありません。
そこにたどり着くまでに、怒涛の看護学校または大学での、授業、課題、実習のオンパレードがあります。
一般的に、ほとんどの科目が必修であり、ちょっとサボることが難しいのが現状、人間関係でやめていく人も多いようです。
そこで忍耐力を培われるためか、もともとまじめな人が多いせいか、合格率も90%と高いものとなっています。
ある意味受かって当然といった位置づけの風潮があります。
看護師国家試験の単純な料金としては5400円と安価です。参考書や過去門を入れても2-3万程度で済むでしょう。
それよりも、そこまでの養成に多額の時間とお金がかかることはいうまでもありません。
都道府県管轄の看護学校は年額20万と安いですが、大抵の学校は月50万程度かかり、ほぼ大学と同程度の費用が、修業年月分かかります。
大変人気で、院卒がむれを成すなど非常に人気があります。
つまり、3年間で200万から300万ほど必要になるという計算です。
ただ看護師はかなりの補助や奨学金が豊富なため、お金がネックの学生に配慮がなされるように出来ています。
普段の授業や講義をまじめに受けていれば、大抵内容は網羅されています。
実技実習とあわせて学ぶため、おそらく学びも深い部分が多いでしょう。
しかし、やはり出題の癖や忘れている部分があるため、地道に問題集や過去門を解いていくのが一番です。
30代 2004年合格
長い看護学校のしごきを終えて、ようやく試験に合格しました。
実習は大人でもなくほどかなり厳しいものであるため、
どうせとるならゼッタイに正看を採るべきでしょう。
問題自体は、看護実習を乗り越えた人なら、
普通に勉強すれば受かる難度であると思います。
ただ、試験慣れしていない人には厳しいかもしれません。
20代 2011年合格
かねてから念願であった看護師になることが出来ました。
試験は主に座学および臨地実習で行った全領域が含まれるため、
一夜漬けなどといった一筋縄にはいきません。
結構忘れていることもあるので、余裕を持って覚えましょう。
最近は医療の高度化に伴い、内容も専門的なものが増えたようですね。
スポンサードリンク
難易度 | 普通 |
---|---|
合格率 | 90%% |
年収 | 500万円 |
勉強時間 | 1200時間 |
試験日 | 2月下旬 |