音楽療法士の資格とは、病気や怪我により、入院などを余儀なくされた後、待っているのは辛いリハビリであったりします。
そんな時、もちろん患者さんに残存している身体機能を見極め、それに即したようにリハビリを行っていくことは重要ですが、アプローチとして音やリズムに合わせて、これらの機能維持、向上を図る方法が存在します。
こうした音楽やリズムが人体に与える生理的、心理的、社会的影響を用いて、患者の心身の機能維持、向上、行動変容をはかるプロフェッショナルが音楽療法士です。
音楽療法士の資格は、現在民間資格となっています。
音楽療法士養成協議会によって定義された、音楽療法士1種、2種については、指定された音楽療法士養成講座を持つ短大や大学でのカリキュラムを修了し、認定試験の受験資格を得ることができます。
一方で、認定音楽療法士という資格も存在し、こちらに関しては、独自の認定基準が設けられており、書類審査と面接試験に合格したものに資格が与えられ、5年ごとに更新があるなど厳しいものとなっています。
音楽療法士の認定試験自体は、書類と面接による最終チェック的なものです。
しかし、それ以前の必修講習において、様々な専門的な領域と、音楽に関する基礎知識、実技テストが科されます。
カリキュラムの中には、音楽療法概論、発達障害・高齢者・リハビリテーション・精神科・ホスピス緩和ケアなどの各論、音楽療法研究、音楽療法技法(音楽系)、(非音楽系)、といった内容をクリアする必要があり、ピアノや音楽の基礎の実技テストがかされます。
これらすべてに晴れて合格することができ、書類審査と面接を通過したものが合格となる厳しい道のりです。
音楽療法士の難易度は、試験そのものよりそれを得るまでの過程がかなりの道のりであるため、総合的に考えると、難易度はそこそこといえそうです。
養成期間を考えると、最低2年は必要である上、実技テストなどもその中でクリアしていかねばならないため、一般の資格よりもハードルが高いといえそうです。
卒業してからも、協会の年会費がかかる上、そこまでの年収の優遇はあまりないのが現状。
音楽が好きで、それを人の役に立たせたい思いがないと難しいかもしれません。
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試験自体は10000円とかなり手ごろな値段ですが、取得後、認定量が30000円かかるなど、諸費用で削られていきます。
さらに、短大または大学による専門養成課程を修了することが必要ですから、それ以前に通常の大学進学と同じだけの費用がかかるといっても過言ではありません。
実技試験など、ペーパーテストでない体で体現するものもありますから、セミナーや講習で諸経費が高くつくことも予想できるでしょう。
セッションなどで自分が中心となり、かつ自分がメインで演奏することなく、相手の発達やリハビリのアシストとしてうまく機能するよう、その技術は効果的でなくてはいけません。
そのために、対象(認知症、子ども、精神障害者など)に個々に即した学習が、各論としてカリキュラムで組まれています。
資格取得のために大学または短大に進学することがまず第一ですが、その後無事に養成講座の受験までたどり着けたのなら、こうした発達段階や対象の個別性を踏まえつつ、各対象にどのように作用するのかを常に考えながらコースをこなすことこそが、合格の一番の近道と言えるでしょう。
また、楽典をはじめ、ピアノに至るまで、音楽の知識をしっかりと習得すること、
またそれを相手がのりやすいよう、歌いやすいように体で体現しつつ、
表現できるようにすることが、最終的な合格の近道と言えそうです。
20代 2009年合格
資格を無事に取得することが出来ました。
なんといってもお金がかかるものですが、未来のためにそこは涙を呑んでという形です。
まだまだ社会的に認知度も低いですが、現場では確実に需要のある資格として、障害者や老人施設などを中心に喜ばれており、私の重身施設でもかなり重宝しています。
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難易度 | 普通 |
---|---|
合格率 | 100% |
年収 | 300万円 |
勉強時間 | 600時間 |
試験日 | 10月 |