かつては白いご飯にお味噌汁が基本であった日本の食事も、欧米化と共にその多様性を極めるようになりました。
その影響もあり、子ども達の食生活はかなり変化し、そのバランスを欠いているとも言われています。
政府が平成17年に食育基本法を施行し、日常の食生活について、しっかりと教育の一環として取り入れるようになり、食文化や食生活における専門家が必要となってきました。
そこで重要となるのが、食育インストラクターという存在です。
栄養やバランスを考え、食文化・食生活の大切さを広め、アドバイスをする存在として、栄養士などと共にその必要性が叫ばれています。
食育インストラクターを取得するには、調理師専門学校をはじめとする調理師養成施設を卒業する必要があります。
こうした調理師としての講座を修了した後、初めて食育インストラクターとしての認定試験受験資格が得られます。
この食育インストラクター認定資格は、全部で5種類存在します。
食育インストラクター(プライマリー)は、服部幸應の食育インストラクター養成講座を特別に受講することで、得られるものです。
具体的には通信講座で得られる簡易的なものとなります。
それ以降の食育インストラクター試験は等級が定められています。
4級は、調理技術を6単位習得し、試験に合格することが条件です。
3級は、4級習得者、調理技術20単位習得し、試験に合格することが条件です。
2級は、3級習得者、または食育に関する国家資格取得者、全料協の助教員以上で、試験に合格することが条件です。
1級は、2級取得者で1年以上食育に従事、栄養教諭、で活動報告書と筆記試験に合格することが条件です。
また、すべてにおいて、調理師養成課程を踏まないものに対しては、NPO協会主催の認定講座を受講することでその代用とすることができます。
試験は、等級ごとによって異なります。
4級は、食育調理技術の基礎が出題され、調理師学校に通うものは筆記試験のみとなります。
それ以外は、調理の実技試験、筆記試験の両方が存在します。
それぞれ調理は80%、食育は60%が合格基準となります。
3級、2級は、調理実技について筆記試験、食育についての筆記試験の両方があり、それぞれ調理技術が80%、食育が60%取得で合格となります。
1級は、食育としての活動報告書の提出が義務づけられており、何らかの活動を行っていないと取得できません。
試験は食育に関する筆記試験が出題され、70%取得で合格となります。
食育の試験内容など、具体的な詳しい内容については公表されていません。
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合格率は非公開となっているため定かではありませんが、テスト自体はそこまで難易度の高いものではなく、テキストを取得すればそれに沿ってやるのみといえるでしょう。
もともと単独の資格でどうこうというものではなく、たとえばケアマネジャーを取得しており、施設の食環境にタッチする目的で食育インストラクターを取得するなどコンビネーションで効く資格のため、年収は職業によってピンきりといえるでしょう。
一応、食育インストラクターのみでも、講座などを持てるそうなので、ある程度の活動ができそうです。
試験は年二回ですが、多くが調理師養成学校を出ており、学校で自動的に申し込みがされたりします。
単独で受ける人は講座の申し込みをはじめ、要項をよく読んで不備なく申し込みましょう。
資格取得費用は等級によって異なります。
4級は通学者は2100円、それ以外は、筆記で5250円、実技で5250円かかります。
3級、2級は、食育、調理技術各5250円ずつかかります。
1級は食育筆記で10500円かかります。
また、資格を取得する際には申請料として4級、3級が6300円、2級がNPO会員5250円、非会員10500円、1級が会員10500円、非会員21000円別途かかります。
基本的に講座と一緒になっているため、流れで勉強していくものですので、料金的には申請料を除いては、そこまでかさむとはいいがたいかもしれません。
試験内容の詳細が明らかになっていませんが、基本的にはテキストに沿って出題されるものであり、講座などで重要なポイントを抑えつつ勉強をしていけば恐れることはありません。
また普段から食や文化に対して興味をもちつつ、自分で積極的に疑問を解決したり、知識を活用したりしていくとさらに学びが深まるため、結果的に試験に対してもよい結果をもたらすでしょう。
参考書などが出ている場合には、是非活用し、傾向をあらかじめ知っておくことも大切です。
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難易度 | 普通 |
---|---|
合格率 | 非公開% |
年収 | 500万円 |
勉強時間 | 300-800時間 |
試験日 | 春季、秋季(年二回) |